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アンリミテッド・パワー C 自然文明 (3) 呪文 自分のクリーチャーを1体選ぶ。このターン、そのクリーチャーのパワーは+6000され、シールドをさらに1枚ブレイクする。 ■ヴォルテージ7(自分のマナゾーンにタップされているカードが7枚以上あれば、このクリーチャーは次のVO能力を得る) VO-この呪文を唱えた後、墓地に置くかわりに自分の手札に戻してもよい。 作者:wha +関連カード/5 《アンリミテッド・オーラ》 《アンリミテッド・テクノロジー》 《アンリミテッド・アビス》 《アンリミテッド・フォートレス》 《アンリミテッド・パワー》 IP-02 「アイデアパック02:エピソード・アナザーワン」 カードリスト:wha 評価 名前 コメント
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何とか三人の追っ手から逃れた康一とマザリーニは、一時近くの部屋の中に逃げ込んでいた。 薄暗くて部屋の中はよく見えないが、机と椅子に幾つかの本が納められた書棚があるだけのようだ。 当然ながら人は居ない。窓があるとはいえ、明かりもつけずにこんな場所にいる人間は怪しすぎる。 そして二人は追っ手に気付かれぬように明かりはつけられないので、充分怪しい人間であると言えた。 「あっぐァ…!」 「マザリーニさんッ、大丈夫…じゃあないですよね」 ピチャリ、と水滴の滴る音がした。そしてその水は赤黒い。 先ほどの氷の矢を、康一は致命傷になる分は防御できたが全てを防げた訳ではなかった。 康一も所々で学ランが引き裂かれ、地肌までも切り裂かれている。 しかしマザリーニはもっと酷い。ザックリと足が裂けて、傷口を押さえても血が止まらないでいるのだ。 これがこの部屋へ逃げ込んだ理由。足がこの状態で追っ手から逃げ切ることは難しい。 一旦落ち着ける場所が必要だった。 「くそっ、とりあえず何か包帯みたいなのでキズを押さえないと…!」 康一は窓に取り付けられたカーテンをACT2の『チョキン』のしっぽ文字で切り落とし、 それを長い布状に裂いてマザリーニの足の傷に巻きつけキズを圧迫する。 血を止める為でも、キズを圧迫しすぎるのは良くないらしいが、そんな加減は康一には分からない。 今は何とか血を止めて、早急に水魔法で治療するべきなのだ。 「痛いと思いますけど我慢してくださいよ、マザリーニさん」 「できる限りしますが、これは、我慢できる痛みを、超えてい、あづッ!」 明らかに苦悶の表情を浮かべて、カーテンをきつくキズに巻かれるマザリーニ。 痛みなのか、血を失った為なのか、多分両方だろう。その顔色はどんどんと青白くなる。 血が完全に止まった訳ではないが、巻き終わったカーテンの端をACT2がしっぽ文字で切り落とした。 「ひとまずはこれでいいと思います。でも早いトコ治療しないと不味いかもですよ」 「むぅ…いえ、それよりも大切なのは、この書類を姫様の元へ必ず届ける事です。 これを姫様へと届けるのが、今一番大切な事。それに比べれば、私の手当ては二の次。 いざとなれば私を置いていってでも構いません。何としてでも姫様にお届けせねば」 マザリーニの手にある書類の束。彼はキズを負いながらもこれを手放さなかった。 痛みを堪えて所々うめくような口調だが、マザリーニは誓った忠義を果たさんとする。 真に国を、アンリエッタを案ずる姿は、父性のように逞しい優しさを備えていた。 『S・H・I・T。シカシ一個問題ガアリマスネ』 いつの間にかACT3が宙に浮いている。マザリーニの話を聞いていたらしい。 「ああ、その通りさ。僕達は生きてアンリエッタさんの所へ帰ります。 マザリーニさんを置いてくなんて、僕は自分でムカついちゃって出来やしませんよ」 康一とACT3の顔が同時に、ニヤリと笑う。とても不敵な面構えになった。 「まず状況を整理しといた方がいいと思うんですけど。 僕達がやるべきことはその書類をアンリエッタさんのところに届ける事。 そして多分ですけど、これは他の人の手は借りられない」 「何故です。この騒ぎに気付いた衛兵や衛士が、誰かここへ向かってくる筈では?」 先ほどの爆裂音はかなりの大きさだった。夜の城では余計に響くだろう。 気付いて人が集まって来るのではないだろうか。しかし康一は首を横に振った。 「さっき曲がり角で攻撃を受ける直前に気が付いたんですけど。 資料庫へ向かう時に、あの曲がり角で衛兵の人とぶつかりそうになったの、マザリーニさん覚えてますか?」 「それは、覚えておりますが。それがどうされました?」 「僕達、もと来た廊下を戻ってた訳ですから、そのブツかりそうになった衛兵の人とは会わなくちゃいけないですよね? でもその人はいなかった。そもそも他にも衛兵の人はいたはずなのに、その人達ともすれ違わなかった。 これってどう考えても、ありえないですよね」 マザリーニ、沈黙。言葉の代わりに一段と目つきが厳しくなる。 「つまり……人は少なくともこの辺りにはいない。敵に排除されたと、そういう事ですかな?」 一つ、康一が頷いた。それともう一つ。 「前にアンリエッタさんを襲ったヤツは、音を消す魔法を使ってたらしいじゃあないですか。 多分今回も隠蔽の為に、その魔法が使われてるんじゃあないかと僕は思うんですけど」 黙考するマザリーニ。サイレントを使われたなら、魔法が生み出す破壊音を人が聞きつけるのは不可能だ。 「恐らく奴らの狙いはこの書類とそれを知った私達二人を始末する事でしょう。 もう四・五分もすればこの部屋も見つかってしまう。早く行動を起こさねばなりますまい」 今頃奴らはディティクトマジックで自分達を探している事だろう。残り時間は少ない。 「とりあえず僕達にある選択肢は二つ。書類を届ける為に、敵を「倒す」か「足止め」をしとかなくちゃならない。 方法は二人で逃げるか、二手に分かれるかになります、けど。 この場合は……やっぱり二手に分かれた方が良さそうですよね」 康一はマザリーニの重症を負った足を見ながら、そう言った。 マザリーニの足のケガは重症だ。多少は布で圧迫しているためマシになったが、それでも二人で動くのには支障をきたしすぎる。 「……情けない。今の私では敵に背を向けるしかできませぬ。 何たる屈辱っ。コーイチ殿、真に面目の次第もありませぬ」 眼前の敵から、若い少年を盾にして逃げることしかできない。マザリーニの誇りが揺らぐ。 しかし康一はなんのそのってな感じだ。度胸はあるし意外と慣れたモンである。 「大丈夫ですって。ほら、僕って結構荒っぽいことするの向いてますし。それに僕達は仲間なんです。 今はドーダコーダ言う前に生きる事を考えるんです。僕たちはそれを必死でしなくちゃあいけない。 必死で、必死で、生きてこの事を伝えなきゃあならない。何よりもアンリエッタさんを守る為に」 以前、同じような場面があった。虹村億泰。康一の親友の一人。 彼は兄、虹村形兆を殺害したスタンド『レッド・ホット・チリ・ペッパー』に挑んで苦い敗北を味わった。 そのまま屈してしまいそうになる億泰を、康一は勝つ為でなく守る為に戦えと言った。 『チリ・ペッパー』を倒す為に、勝つ事のできる人を、守れと。 大きな目的のために、目の前を見るのではなく、その先へと向かう道を示した言葉。 今、期せずして康一はマザリーニに対して同様の事を伝えた。 正直に言ってマザリーニには僅かだが康一を軽く見ていた気がする。 本当につい先日現われたばかりの、特殊な能力を持つとはいえ平民の使い魔。 話をしてみると、見た目通りに結構気弱な印象を受けた。 だが今の彼はどうだ?そんな様子は微塵も無い。 否、彼にだって恐怖はあるだろう。しかし彼は恐怖を克服している。 アンリエッタを守る為にと、勇気を出して恐怖をねじ伏せた。 マザリーニは今までの自分のつまらない意地を恥じた。 恥じると同時に康一への尊敬が生まれた。そして更に心が生への渇望で沸騰する。 生きたい。生きて、あの寂しそうな姫を守りたい。 自分が本当の孫のように思える、可憐な女の子を、この手で守ってやりたい。 ああ、生きたいなぁ。生きていたいよ。 他の事など自分の全てから消えて、その単純な一つだけが残った。 「生きて…守る為に戦う……!」 マザリーニの心で熱い灯火が燃え盛った。 未だ終わらぬ舞踏会の広間。まだまだ夜はこれからと誰も彼もが浮かれている。 その中でアンリエッタは幾多のダンスの誘いは断り、一人静かに広間の端で宴の席を外れていた。 「やっぱりコーイチさんが傍にいないと、何だか落ち着かないわね」 独りごちるアンリエッタが自分でも意外そうに呟いた。 確かに意外と言えばそうだろう。この間だ二週間もない時まではこれが普通だった。 華やかな王宮の真ん中で、貴族のご機嫌取りを黙々とこなす毎日。 蝶よ花よと持て囃されて、しかし真に自分を思ってくれる者など僅か一握り。 その一握りでさえ、殆んどは政務や任務に忙殺され会える事など数少なかった。 だが今はどうだろう。自分が召喚した使い魔はいつだって傍にいてくれた。 彼はとてもイイ人だ。大抵の事には嫌な顔もしないし、あってもシブシブ付き合ってくれる。 しかも自らの意思とは関係なく、異世界から無理やり喚ばれて来たというのにだ。 「多分わたくしには出来ないわね」 自覚はあるが、自分は結構な世間知らずだ。 それが王族としては普通なのだが、それでは異世界に行くとかになったら通用しないだろう。 多分行ったなら、母や今は亡き父を想って女々しく泣くのが関の山。 彼のようにあっさりと適応する事は極めて難しいと言わざるをえない。 「コーイチさんは故郷に帰りたくはないのかしら?」 自分だったら帰りたい。この世界に置いてきてしまったモノの元へと何をしてでも帰りたい。 多分彼も自分の故郷へ帰りたいと望んでいるんだろう。 だけど今は召喚してしまった自分の為にと働いてくれているのだ。 こんなのは康一に対して凄く卑怯な行いじゃあないのか? 何だか後ろ指を指されたような、酷く後ろ暗い気分になった。 早く自分を狙う者を割り出して、康一の帰る方法を探さなくてはならない。 そもそも王宮の内部に通じている者が犯人だろうと目されているのだ。 もしかすると今この舞踏会に出席している中の誰かが犯人である可能性だってある。 アンリエッタは自分の想像に少しだけゾクリとした。思わず肌身離さず持ち歩く杖を強めに握り締める。 杖を持っていると少しだけ安心した。それでも傍に広瀬康一がいるのと、比べるのもおこがましいチッポケな安心感だが。 こんな事でも今は無いよりマシ。早く時間が過ぎてくれることをアンリエッタは祈った。 アンリエッタは広間を見渡す。何とも実の無い宴だが、ただ漠然と見ているだけよりは良いかもしれない。 今日は酒を飲む気分ではなかったが、少し杯をあおろうか。 自分も宴の中へ混じろうと考えて足を動かす、がピタリと歩みを止めた。 広間の端の方で全体が見えていたから分かったのだが、一人足元が覚束ない者が広間にいる。 グラグラと足が揺れて今にも崩れそうで、本当に足の中に骨が入っているのか疑わしい。 顔に覚えのある女性の貴族だが、顔が少し赤らんでいる。酒でも飲みすぎたのだろうか? 少々危なっかしいとアンリエッタは思って、さりげなく彼女の傍へと行って声を掛けた。 「もし、失礼ですが御気分が優れないのですか?よろしければ部屋を用意させますが」 しかしいつまで経っても、声を掛けた女性はアンリエッタの方を見ようともしない。 聞こえていなかったのか?酔っているのならそれもありえるだろう。 気を取り直してもう一度声を掛けようと思ったときだった。 グラッと彼女の体が揺れたかと思った時には、すでに自分の体は押し潰されていた。 「きゃあっ!」 どすんっ、と崩れ落ちた彼女の体に押されて、アンリエッタは床へと押し倒される。 そんなに痛くはなかったが少し衝撃が胸を打つ。 アンリエッタの悲鳴を耳にした周りの貴族等が、床に組み合って倒れる彼女等を見た。 突然見るとアンリエッタの上に女の貴族がのしかかって、いかにも鼻血もののヤバイ感じのアレだが、 非力なアンリエッタが床でじたばたしているのを見咎めて慌てて助けに入る。 「ご無事ですか姫さま!?」 「わたくしは大丈夫です、それよりもこの方が…!。 もしっ、もしっ!大丈夫ですか、お怪我はありませんでしたかっ!」 助け起こされたアンリエッタは、床に倒れ伏す女貴族の体を揺さぶって呼ぶ。 にわかに騒ぎを聞きつけた貴族達がアンリエッタの傍へと集まってきた。 それに気付いたアンリエッタはこれ以上騒ぎになるのは不味いかと杖を持った。 「…ううっ」 瞬間。アンリエッタを助けた内の一人、壮年の貴族がドスンと床に倒れこんだ。 目はやや白目気味で虚ろ。時々ピクピクと指先が動いている。 貴族が倒れた後の周囲の者達は、何が何だか分からない、といった表情。 そして沈黙の中で誰かが小さく悲鳴を漏らすと、ざわめきは打ち寄せる細波のように、広間全体へと広がっていった。
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そろそろ日が傾きかけてきた頃。 マザリーニを探す康一とアンリエッタは城の奥にある資料庫へと向かっていた。 辺りはシーンと静まり返っている。 この奥まった場所の辺鄙な廊下には城の奉公人は殆んど居ないからだ。 何故こんな取りに来にくい場所に資料庫があるのか。 理由はもちろん、その資料を守るためである。 資料は紙であり、紙は火に弱い。火の回りにくい城の奥に資料庫があるのは合理に敵っている。 そしてもう一つは資料を盗み出そうとする輩への対策だ。 国の核となる資料を集めた場所であるだけに警備は厳重。 静まり返る廊下だが人がいないわけではなく、そこかしこに警備の衛兵が立つ。 平民の衛兵だけではなく、魔法衛士隊の隊員も混じり万全を期している。 しかもつい十日程前にアンリエッタへの襲撃事件が起きた。 そのため普段よりも警備は倍増していて、一見平穏そうだが物々しさは事件前とは比べ物にならない程である。 一応アンリエッタと康一も、ここに来る前に魔法でチェックを受けて通ってきた。 厳重な警戒をされる城の中でも一・二を争うほどの守りが敷かれているのがここなのだ。 「資料庫にマザリーニさんがいるってことは、もしかして「アレ」ですかね?」 「ええ、その可能性はあります」 意思の疎通が完璧な主従は、それだけで何が言いたいのか通じ合っていた。 康一の言う「アレ」とは、マザリーニが現在調査中である件の「書類」のことである。 今のところマザリーニが調査を続けているが、今一つ思うように行かないのが現状。 書類以外にも敵の手がかりとなりそうな件は見つからない。 行き詰った現状を何とかしようと、マザリーニは根気強くあらゆる可能性を考慮して調査を続行中だ。しかし。 「まぁ、そんなに上手くはいかないモンですよね」 やれやれ、といった表情の康一。 「ですが枢機卿は優れた人物。彼なら何かを掴んでくれるとわたくしは信じています」 そう強く言ったアンリエッタだが、彼女もまたどこか表情に陰りがあった。 もどかしいジレンマが二人を苛み、見えない糸が絡みつくような、嫌な感覚が纏わりつく。 歩きながら腕を組んで康一は考える。 「でも…何だか引っかかるんですよね」 「というと?」 「いや、それが何なのかは分からないんですけど。 ボク、前に一度故郷で同じ様な調査をしたことがあるんです。 調査っていうより聞き込みって言った方がいいんですけど、似た感じのことをしました」 アンリエッタは康一にこういった調査の経験があることに、内心少し驚く。 どんな調査だったのかという疑問が浮かぶが、それは今聞くべきことではない。 康一が話すことを聞き取ろうと耳を傾ける。 「僕と仲間達で、ある「スタンド使い」の事件を捜査をしていたんです。 どういう事件なのかは省きますけど、とにかくその事件の手がかりはゼロに近いレベルでした」 スタンド使いの事件、それはスタンド使いにしか分からない超常の事件だ。 一般の能力を持たない人間達には、犯人が誰か特定は出来ない。 それ故に捜査はスタンド使い、及び能力は持たないがスタンドの存在を知る人間が行う。 康一もスタンド使いであり、その理由で捜査に参加していたのだろう、とアンリエッタはあたりをつけた。 「僕たちはたった一つの手がかりを元に色々調べたんですけど、調査は行き詰ってた。 もう思い当たる聞き込み先がなかったんです。でもあるとき、スゴク簡単な「見落とし」を見つけた」 「見落とし?………わたし達も何かを見落としている、と?」 難しい顔をして康一は悩む。 「そう。ホントに何か簡単なことを見落としてる気がするんです。 簡単すぎて逆に気が付いてない、何かがあるような………」 アンリエッタも確かにそれは充分にありうると思う。 あのマザリーニ卿が手を尽くして調査しているのに、今だしっぽを捕まえることが出来ないのだ。 何故だろう。偶然か、その敵の権力故か、それとも本当に何かを見落としているのだろうか? 判然としないが、一考の価値はあるとアンリエッタは思う。 「確かにこれだけ手を尽くして調べ上げているというのに、一向に手がかりすら見つからない…… 偶然なのか、それとも。一度皆さんを集めて、話し合ってみるべきなのかもしれません」 康一とアンリエッタ、二人は思考に意識を割いて歩を進める。 それ故に背後から近づく足音にも気付くことがなかった。 「興味深い推察ですな……。いやはや、とても興味深いですぞ」 重苦しいような、威厳の篭った重厚な声質。 反射的にアンリエッタは振り向き、康一はACT3を発現させる。 振り向きざまACT3のルーンが刻まれた右拳が鉄槌のごとく叩き込まれるッ……、と思いきや寸前で止まった。 「…枢機卿、ですかっ。驚かさないでくださいまし」 二人の振り向いた先にいたのは、国の政務を司る枢機卿マザリーニその人であった。 康一はホッと溜息一つ付いて、冷汗をかく。 危うく味方のこの人をブチのめしてしまうところだった。 『オウッ、S・H・I・T。危ナカッタデス』 (ナイスッ、ACT3!) 今の攻撃は康一の意思で止めたのではない。ACT3が自分の意思で攻撃を中止したのだ。 今のタイミングではACT3が自意識を持つスタンドでなければ、康一が咄嗟に拳を止めることは出来なかった。 もちろん「3・FREEZE」で重くして動きを止めるだけのつもりではあったが、それでも多少のダメージは受ける。 自意識を持つスタンドならではの、上手い状況判断であったと言うべきだろう。 (助かったよ、ありがとう) 康一の謝意に対して、ACT3は大げさな肩竦みをしてみせるだけだ。 そのままACT3は、康一の体へと戻り姿を消す。 スタンドが見えないマザリーニは、自分の身に降りかかりそうになった危機に気付かずに頭を下げた。 「申し訳ありませぬ、姫さま。しかしとても興味深いお話でしたので、声を掛けるのが躊躇われたゆえ」 深々と頭を下げながら、詫びの言葉を語るマザリーニ。 康一とアンリエッタにしてみれば、驚いただけで実害はなかったので問題は特にない。 「もう宜しいです、マザリーニ卿。面をお上げください。 それよりもわたくし達の話が興味深いと言いましたが、真ですか?」 マザリーニの行動はさて置き、それよりも気になるのはその発言。 二人の会話への興味とは一体何なのかをアンリエッタが問う。 「真にございます。わたしも今回の事件の調査は少々手がかりが「なさ過ぎる」と思っておりました」 「それのどこがおかしいのです?」 「わたしの経験から致しますと、もっとこの手の事件は手がかりが残るように思われるのです。 しかし手がかりは、ほぼ無いと言ってもいい。そこにわたしは不自然さを感じておりました」 マザリーニの人生の中で積み重ねられた経験が不自然さを感じ取る。 偶然で収まる範囲ではあるが、それを見逃すことは出来るはずがない。 「それ故に使い魔、コーイチ殿の見落としがあるのでは、とのお話は大変興味深いものでありました」 「ではこれからどうしますか。マザリーニ卿、あなたの意見をお聞かせ願います」 意見を求めるアンリエッタに対し、マザリーニは周囲に目を配ってから言った。 「それはこのような廊下で話すべきではありますまい。 今晩は「雪風」殿も来られることになっておりましたし、その場で話すのがよかろうかと」 それももっとも。 このような誰が聞き耳を立てているか分からぬ場所で、これ以上話し合うのは得策ではない。 「それでは今晩、わたくしの居室においでください。ところで、これからどちらに?」 「数日後の舞踏会の準備がまだ残っておりますのでそちらの方に」 あっ、と康一は思い出したように声を上げた。 そう。康一とアンリエッタの元々の目的はその舞踏会でのことを聞くためにマザリーニを探していたのだ。 「そーですよ。舞踏会ですよ、舞踏会っ!元々そっちでマザリーニさん探してたんでした」 「舞踏会、ですとな?」 康一が何故舞踏会のことで自分を探すのかと、マザリーニは疑問の表情を浮かべる。 「舞踏会で僕がアンリエッタさんの傍にずっといるのはマズイんじゃないかなと。 それでどうしたモンかなと、マザリーニさんに相談しようと思って探してたんですよ」 成る程、合点がいったという顔を見せるマザリーニ。 確かにその点までは考えが及んでいなかった。一体どうすれば良いものだろう? 「むぅ…即答はしかねますな。その話も今晩ということでいかがでしょう。 その時までには考えを纏めておきますゆえ」 特に急ぎでもないので、康一としてもそれで問題はない。 「僕はそれで大丈夫です。別にいいですよね、アンリエッタさん?」 「わたくしもそれで宜しいと思います」 「そうですか。それではわたしめはこれで失礼致します」 了承の意を得たマザリーニは仕事へ向かうべく歩き出し……、立ち止まった。 「そうそう、一ついいお話が。舞踏会用のワインなのですが、珍しいモノの上物が手に入りましてございます。 ワインセラーへ入っておりますので、お一つ試されてはどうでしょう?」 マザリーニの唐突な薦めに首をかしげるアンリエッタ。 が、何かピンときたように目が見開かれた。 「珍しい、とは。もしや以前一度飲んだことのあるアレでしょうか?」 「はい。姫様が以前飲んだ際、とても気に入っておられたので、手に入ったらお知らせしようと思っていたのです」 深く顔にしわを刻み、微笑みながらマザリーニは答える。 「まぁっ。ありがとうございます、マザリーニ卿っ! あのワイン、とても不思議な口当たりで、もう一度飲んでみたいと思っていたんです!」 年頃の女の子が甘いお菓子を貰ったように、はしゃいで語るアンリエッタ。 お菓子などの甘いものと、ワインなどの酒が同列のように語られるのは康一にはかなり違和感がある。 康一としてはお酒は二十歳になってからと思うが、異世界に来てその法律があるとは限らない。 実際日本でも結構最近になって出来た法律らしいし、この世界では二十歳以下が酒を飲むのは普通なのだろう。 むしろ消毒されてない水を飲むよりは安全なのかもしれない。 世界も違えば文化も違ってくると言ったところだろうか。 「今夜のお楽しみですね、コーイチさん」 「ぇ゛」 別に酒を飲むつもりはない康一はあからさまにどもる。 もちろんアンリエッタは康一が酒を飲まないのを知った上で言っている。 召喚されてから食事で一度も酒には手をつけてないのを見ていたし、 一度も康一が自ら酒を求めたこともないのに気付いたからだ。 康一がアンリエッタの傍を離れなかったのが災いしていると言っていい。 「あら…わたくしのお酒は飲めませんか?」 「いや、僕はお酒は」 「メイジと使い魔は一心同体。ならばメイジの頼みを断りは致しませんよね?」 康一としても召喚されてから世話になっていることもあり、かなり断りづらい。 ふふふ、と康一をからかうのを楽しんでアンリエッタが笑っている。 それが何とも可愛らしい邪気のない笑い方なので、ある意味さらにタチが悪い。 (いやホントどうしよ…困ったなぁ)
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甲21号作戦時の軌道降下部隊をテーマにしたショートエピソード。 略称はチキンとかCD(*1)とか。 元は維 如星氏のオルタ二次創作小説。 アージュから公式二次創作として公認され、LD1(*2)(C74にて販売)に掲載された。 その後、『Muv-Luv Alternative chronicles』としてAVG化されたものがLD3(*3)(C76にて販売)とセット販売された。 『Muv-Luv Alternative chronicles Vol.1』(2010年7月30日発売)に音声追加・演出強化版が再録。 登場人物アンリ・ギーツェン アクセル・ビョルケル クリシュナ・マニ・グルン パウルス・アメイ アクイラ5 リーナ・テルヴォ 甲21号作戦第6軌道降下兵団アクイラ中隊 機動艦隊 戦術機F-15E ストライク・イーグル 関連項目TSFIA #20 Dive into the Hell TE サイドストーリー 誰が故郷を思わざる 登場人物 アンリ・ギーツェン #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (アクイラ1.jpg) 【CV:中西 健】 国連軍第6軌道降下兵団所属の軌道降下衛士。 階級は大尉。アクイラ中隊の指揮官。コールサインはアクイラ1。 2001年の甲21号作戦時で降下歴2回のベテラン・ダイバー。人生3度目の軌道降下に臨む。 アクセル・ビョルケル #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (アクイラ2.jpg) 【CV:松本徹也】国連軍第6軌道降下兵団所属の軌道降下衛士。階級は中尉。コールサインはアクイラ2。2001年の甲21号作戦時で降下歴2回のベテラン・ダイバー。アンリ、リーナとは初降下からの付き合い。 クリシュナ・マニ・グルン #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (アクイラ3.jpg) 【CV:ZEN】国連軍第6軌道降下兵団所属の軌道降下衛士。階級は中尉。コールサインはアクイラ3。 パウルス・アメイ #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (アクイラ4.jpg) 【CV:上田宏昌】国連軍第6軌道降下兵団所属の軌道降下衛士。階級は少尉。コールサインはアクイラ4。インドネシア出身。軌道降下は今回が初めてのルーキーダイバー。衛士としてはベテランの域に達しており、以前は国連印度洋方面第1軍、中アンダマン島・オースティン基地所属の第215戦術機甲大隊に所属し、F-5Gの開発にも携わっていた。 アクイラ5 #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (アクイラ5.jpg) 【CV:藍斗勇輝】国連軍第6軌道降下兵団所属の軌道降下衛士。 リーナ・テルヴォ #ref error :ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (マザーグース1.jpg) 【CV:赤林櫻子】国連軌道艦隊所属の駆逐艦乗り。階級は中尉。コールサインはマザーグース1。アンリ、アクセルとは初降下時からの付き合い。 甲21号作戦 2001年12月25日佐渡島 第6軌道降下兵団 アクイラ中隊 中隊全12機が軌道降下に成功するも、突入部隊は全滅。生還者0。 F-15E(降下兵仕様):アクイラ1:アンリ・ギーツェン 大尉 F-15E(降下兵仕様):アクイラ2:アクセル・ビョルケル 中尉 F-15E(降下兵仕様):アクイラ3:クリシュナ・マニ・グルン 中尉 F-15E(降下兵仕様):アクイラ4:パウルス・アメイ 少尉 F-15E(降下兵仕様):アクイラ5~12 機動艦隊 再突入型駆逐艦:マザーグース1:リーナ・テルヴォ 中尉 戦術機 F-15E ストライク・イーグル →F-15E ストライク・イーグル 軌道降下兵団で使用されている機体は、稼働時間延長と推進剤容量増大を図ると同時に、降下時の機体制御用に着脱式スラスターを追加した改修型である。 関連項目 TSFIA #20 Dive into the Hell TSFIA(*4)#20(HJ 2009年5月号掲載)にて、A3による立体化。 TE サイドストーリー 誰が故郷を思わざる MUV-LUV ALTERNATIVE TSF CROSS OPERATION vol.1に掲載されたTEのサイドストーリーにアメイ少尉(アクイラ4)が登場。
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第十三章-第三幕- そして毒は、猛毒へと化す 第十三章-第二幕- 第十四章-第一幕- エリックがイグジスター擬態嫌疑のある長男、グロフィスを連れて アーム城に駆け込んできた事によって、 アーム城内は一気に緊張感を高める。 急遽特注で車輪の付いた出来る檻付きの隔離用荷台を用意し、 未だあどけなさを残すグロフィスを完全隔離するに至った。 もしこれがまともな人間なら人道的に問題があるし、 本人にもトラウマになるかもしれない。だがイグジスターは そんな生温い事を言っていては もっと多くの人間を殺傷する危険がある。 その嫌疑がかかっているのに、 むざむざと外に出すわけにはいかなかった。 「ごめんな、ロフ。もうちょっと我慢してろよ。 お前は、今外に出ると危ないから、ここで我慢するんだ」 「?」 理解していないような顔ではあるが、父親を信頼しているのか、 納得したような顔で、しかしつまらなそうに同意する。 遊び盛りだ、無理も無かろう。 ただし、まともな生き物であればの話だが。 流石にこの扱いにはたまりかねて、エリックも陳情する。 「王子、ロフの扱いはどうにかならんか? 俺達はいいが、他所の連中に見つかると 要らんバッシングを受けるぞ」 「言いたい人達には言わせておけばいいのです。 それともあなたは、むざむざ私の部下や自分の部下を 危険に晒しておけと? これは最大限の譲歩です」 「分かっている……分かっているが……!」 「落ち着いてください、エリックさん。 そのような調子では、彼がもしイグジスターだった場合、 自らの手で討ち取る事など出来ませんよ?」 「俺に直接……手を下せと、敢えて言うのか?」 「親ならそうありたいと望むものではないのですか? そう決心したからこそ、危険を顧みず、 自らの胸に抱いてここまで連れてきたのでしょう?」 「……それはそうだ……が……!」 苛立つエリックに、エナはたまらずオロオロする。 「分かっている。俺より王子の方がよほど冷静だ。従おう」 「流石の自制心ですが、情に流されすぎないよう、お願いします。 人目につく時は、場所を移しておくしかないでしょう」 「ああ……!」 二人の間で話がまとまったので、ようやくほっとしたエナ。 ピピピピピピピ! するとそのタイミングで、甲高い電子音が聞こえる。 ホットラインが稼動しているのだ。 国賓級の相手から通信がかかってきた事になる。 ウォルフ王子がストレスに疲れた顔のまま、応じた。 「こちらアーム城のウォルフです。どちらで?」 『わらわじゃ! アンリなのじゃ! 王子、無事か!?』 溌剌とした少女の声が聞こえる。 元シャンゼリー王国王女、アンリエッタ=スターリィフィールド姫。 勇者軍メインメンバーであり、頼りになるメカニックでもある。 「おお、アンリ姫! 元気そうで何よりです。 私やエナ、エリックさんは無事ですが……エリックさんの子は……」 『……残念な話なのじゃ。それにロブは……』 「ええ、捕らわれています。エリックさんの子に比べれば、 クロカゲさんも捜索に動いてくれていますし、 様々な状況から、まだ楽観的な状態だと見ています。 なので、そちらはロバート本人の決断に任せます」 『ウォルフ王子、大変なのじゃな。声が疲れておるぞ』 「ええ、流石に少し……エリックさん?」 「俺に応対させてくれ! エナ、映像も出せ!」 「は、はい!」 慣れない手付きで映像も出力させる。 互いのモニタにお互いの姿が映る。 アンリ姫の後ろにはメゴ=アイゼンカグラ副官の姿もあった。 『どうしたのじゃ、エリック殿』 すると、モニタの前に土下座するエリック。 「すまない、アンリ姫。我が生涯最大の頼みになりかねん! 重責とは思うが、俺の頼みを……どうか聞いてくれ!」 『……申してみよ』 「アンリ姫からもイグジスター識別装置の開発を頼む! アンリ姫の技量や技術を見込んでの頼みだ、 そして俺に、グロフィスに引導を渡すかどうかの 決断を後押しする手伝いを、その腕で手伝ってくれ! 頼む! どうか頼む! この通りだ……ッ!!」 ガンガンと床に頭を打ち付けて懇願する。 『エリック殿……』 見ていられない、という面持ちだったが、 自分も仇敵を討つのに助けてもらった経緯もある。 決断は即座に近いものであった。 『分かったのじゃ、エリック殿! 我が技術が今役に立つのならやってみようではないか! ツレの覚悟が分かった以上、わらわも覚悟を決めるのじゃ! だがもし、自らの手で子を討つのが辛ければ、 わらわに頼っても良いのじゃぞ、エリック殿?』 「もしその時はそれには及ばん! 自らの覚悟は自らで責任を取るまでの事! 我が妻もそれを承知しておる故に!」 『よく言ったのじゃ! それでこそわらわのツレなのじゃ!』 むしろ快活とした表情でアンリ姫は言う。 「もういいですか、エリックさん?」 「あ、ああ。王子、すまない」 エリックは受け入れてもらえた事に満足し、素直に退く。 だが、話はそれで終わりではなかった。 「アイゼンカグラさん、いいですか?」 「はい」 仕事をやめて、アイゼンカグラは姿を前に出す。 「あなたの現在の仕事は?」 「知っているのに訊くのね、悪趣味な人。 王族のくせに趣味が悪いとか、どうかと思う」 相変わらずの毒舌である。 「アンリ姫の護衛ですよね……確認したまでの事です。 あなたは既にダイギン共和国の重臣ではありますが、 アンリ姫と行動してもらうなら、勇者軍に参入する方が 都合がいいかと思われます。この際なので、どうです?」 「何度も言わせないで。分かっている事を訊くな、と。 姫がここにいる以上、是があっても非などあり得ない。 それが私の忠よ。好きにしたらいいわ。このボンボン」 「は、はい。では、そのように……」 自分に向けられるとは思っていなかったその毒舌ぶりに 少々冷や汗をたらしつつ、なんとか笑顔で応じるウォルフ王子。 『おお、そう言えばエナはおるかの?』 と、ずずいと前に出てアイゼンカグラを押しのけるアンリ姫。 「あ、はい。ここに!」 慌てて前に出てくるエナ。 『ロブがおらぬでも気を落とすでないぞ? わらわが、そちの味方をしてやる故にな?』 「き、気落ちなどしていません!」 慌てて顔を真赤にして全否定するが、意味が無い。 『照れずとも良い。わらわに反逆の意思が芽生えたように、 そちにも絶対反逆の魂が既に根付いておるのじゃ。 そちはロブの愛弟子であろう? 自信を持たれよ!』 「反逆の魂……」 『わらわもそちも、ロバートの毒が感染したのじゃ。 もしやと思うが、マリーはもっと早くそうかもしれぬし、 捕らわれた先でも、誰かを毒にかけておるかもしれぬぞ? 痛快な事ではなかろうか? のう、エナ?』 「はい……」 曇りがちだったエナの顔に生気がじわじわと戻る。 それを見て、飼い猫のポメもどことなく嬉しそうだ。 『どこの誰がわらわ達の隊長殿を連れ去ったのか知らぬが、 人類史上最強の私設軍筆頭にして、 勇気と、技と、機智との象徴、 絶対勝利かつ絶対反逆の勇者である、 ロブの反逆の意思が屈服するはずがないと、 五臓六腑から臍下丹田に至るまで、 まんべんなく思い知らせてやろうぞ! 壮絶にな!』 「ええ……壮絶なる反逆を、私達の手で!」 恐ろしく物騒な言葉を吐きながら結束を高めるエナとアンリ姫。 同じ人間に救われた境遇が、彼女達の信頼を高めていた。 ロバートの反逆と、エナの反逆。 二つの反逆が、少しずつ再び交わろうとしていた。 それはか細いながらも、実は恐ろしく強い蜘蛛の糸のようであった。 <第十四章-第一幕-へ続く>
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マリーカジミールドラグランジュダルキアン(マリー・カジミール・ド・ラ・グランジュ・ダルキアン) ポーランド・リトアニア共和国の大貴族、帝国諸侯の系譜に登場する人物。 関連: アンリアルベールドラグランジュダルキアン (アンリ・アルベール・ド・ラ・グランジュ・ダルキアン、父) フランソワーズドラシャトル (フランソワーズ・ド・ラ・シャトル、母) ヤンソビエパンザモイスキ (ヤン・ソビエパン・ザモイスキ、夫) ルドヴィカ(2) (娘) カタジナ(3) (娘) ヤンサンセイソビェスキ (ヤン3世ソビェスキ、夫) 別名: マリアカジミェラ (マリア・カジミェラ) マリシェンカ
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宵闇の空に暗雲が垂れ込め、ぽつぽつと雨が降り出す。 雨は、地上に漂う瘴気に触れ、音もなく蒸発した。 立ち上る瘴気は暗雲を飲み込み、降り注ぐ雨を有毒の酸性雨に変えていく。 轟音とともに黒い稲妻が走り、落雷を受けた樹木が焼き尽くされる。 そこから得体の知れぬ蟲たちが生じ、這いずりながら闇の中へ消える。 路上に立つ少女は―――瘴気の源は―――肩を震わせ、嗤っている。 「ふふ……ふふふふ…………」 少女。そう、少女だ。外見上は。 小柄で黒髪、赤い瞳に褐色の肌。胸は豊か。露出度の高い服装。 誰もが美少女と言うであろう恵まれた容姿と、謎めいた魅力を兼備する。 「ククク……ハハハ……………!!」 愉しげに、高らかに嗤う少女は、黒く禍々しい、ねばつく瘴気を放っている。 体の弱い者や小動物が近寄れば、それだけで悍ましい疫病に罹り、命を落とすだろう。 「ハハハ!ハハハ!ハハァーーハハハハ!!」 彼女を知らぬ者はいない。少なくとも、魔術師や聖職者、悪魔の類であれば。 否、「悪」を行う全ての者は、彼女を知っており―――その「子」であるとさえ、言えよう。 彼女は、それほどの存在なのだ。 「愚か!愚か!愚かなり!余をこのような場に招くなど……!」 暗雲に向けて両手を広げ、喜悦の表情で哄笑する彼女。 本来、聖杯の力では、彼女を召喚することなど叶わぬはず。叶わぬはずなのだ。 噫、しかし何ゆえか、彼女は今ここにいる。全てを滅ぼす悪しき力を備えたまま。 「万能の願望器『聖杯』……それさえあれば……!」 そう、彼女は、全ての悪の根源。サタンの原型。悪の創造主。創世以前より存在せし究極の悪魔。 「余はリア充になれるのだな!?」 ゾロアスター教における最凶の悪神アンラ・マンユ(破壊の霊)――――もとい、アンリ・マユである。 ◆ 彼女のマイルーム、いつもの深淵に、それが堕ちてきたのはつい先程。 ベッドに寝転んで駄菓子を貪りつつ雑誌を読んでいたアンリ・マユは、物音に気づいて起き上がった。 「……のう、アカ。今なんぞ音がせなんだか」 「しましたね、アンリ様。何か金属製のものが落ちてきて、そのベッドの下に転がり込んだようでしたが」 『アカ』と呼ばれた、顔の付いたベレー帽のようなものが、ベッドの傍から返事をする。 こんななりだが、彼女はアンリが創造した六大悪魔の一つ、「悪の思考」アカ=マナフだ。 「ここは深淵、世界の底の底ですからねぇ。誰かが落としたものが、転げて転げ、回り回ってたどり着いたんでしょう」 「落とし物か、廃棄物か。いらんのならば、余が貰ってやってもよいな」 アンリは雑誌と駄菓子袋をベッドの上に置き、うつ伏せになってベッドの下を覗き込む。 深淵の奥の暗闇だが、アンリには見透せる。見たところ、何かの金属片のようだ。 折れ釘や画鋲や撒き菱なら、足に刺さって痛い目を見るかもしれないが、まあベッドの下だし大丈夫だろう。 だが、興味はある。猫やカラスが見知らぬものを触りたがる程度には。その好奇心は、猫を殺すか否か。 ぐっ、とベッドから身を乗り出し、手を伸ばし、その金属片に触れた瞬間―――アンリは深淵から姿を消した。 ◆ 次の瞬間、いたのがここだ。冬木市という人間の町、を模した電脳世界。 勝手に脳内に植え付けられた記憶情報によれば、魔術師たちを聖杯という万能の願望器を巡って争わせる戦場。 そして魔術師は半神の英霊を使い魔として授けられ、そいつらを戦わせるのだという。 ……が、ナチュラルボーンぼっちのアンリに使い魔、サーヴァントはいない。彼女はマスターであり、かつサーヴァントだ。 何の因果か応報か、深淵に迷い込んだ『鉄片』を自ら拾ったアンリは、そのような存在としてこの場に呼ばれてしまった。 聖杯戦争を破壊しかねないイレギュラー。バグ。トラブルメイカー。カオスの種。ある意味、これ以上彼女にふさわしい役割はない。 仮にサーヴァントのクラスを当てはめるならば、人類悪―――『ビースト』として。 「ハハハハハ……――――む?」 高笑い中だったアンリの、目の前の空中にモニター画面が開き、文字列が浮かび上がる。 聖杯戦争を円滑に運営するための監督役、ルーラーからの通信、とある。 『警告します。アンリ・マユさん。貴女はイレギュラー。ここにいてはいけないもの。速やかに帰還するよう強く命令します』 「……!?」 『貴女の存在は不都合です。帰還を選択しない場合、討伐令を他のマスターに送り、強制的に退去させます』 アンリは眉根を寄せ、モニター画面へ叫ぶ。 「はァ!? なんぞそれ!? よっ、余を勝手に呼び寄せておいて、なんという言い草だ! 滅ぼすぞ貴様ら!」 『我々のミスではありません。生まれつきのトラブルメイカーである、貴女が勝手に紛れ込んでしまったのです』 淡々と「責任はない」と述べるルーラーの通信。だが、確かにその通りなのだ。 アンリ本人に悪意がなくても、彼女の本質がそうなっているのだから。 『状況次第では、令呪を使用して貴女を拘束します。それなしで討伐隊に敗れるようなら、それに越したことはありませんが』 「……ほーう、言うではないか。くっ、くっくっ」 アンリは、腰に手を当て、虚空を睨む。怒りを通り越して笑いがこぼれ、ぎりっ、ビキッ、とこめかみに血管が膨れ上がる。 瘴気が周囲に渦を巻き、空間が歪み、足元のアスファルトに亀裂が走る。 ナメられている。アンリ・マユを、この悪神を、このルーラーはナメきっている。要は、喧嘩を売られている。 ならば、すべきことは一つだ。この場の全員をブチ殺して、望むものを手に入れる。いつも通りだ。 「よかろう。討伐隊を呼び集めて、余に向かわせよ。皆殺しにしてやろう。そこらの魔術師や英霊程度、余には肩慣らしにもならんぞ」 『……了承しました。令呪での拘束は……』 「いらぬ。生き残りをさっさと減らした方が、貴様らも助かるのだろうが。手っ取り早く片付けてくれよう」 『……過度の魂喰いや、聖杯戦争の存続を不可能にする行為は禁じられていますが、正規の手段で勝ち残るならば……』 「御託はいい。早くせい!」 苛立つアンリの周囲の空間が歪み、悪魔(ダエーワ)たちが姿を現す。彼女が己の被造物を召喚したのだ。 六大魔の筆頭、アカ=マナフ。 旱魃の悪魔、アパオシャ。 惰眠の女魔、ブーシュヤンスタ。 流星の女魔、パリカー。 「…………なんだ、これだけか?」 『貴女の宝具として、限定的にこれらの悪魔の召喚・使役を認めます。あとは貴女の能力で勝ち残って下さい』 一方的に通信は切断された。 アンリは凄まじい怒りの表情と悔し涙を浮かべたまま、ペッと唾を吐く。唾が当たった地面は爆発した。 「……………………貴様ら、戦争の時間だ。雑魚どもを皆殺しにし、聖杯を手に入れるぞ」 『『『『ぎ、御意』』』でヤンス』 呼びかけられた四体の悪魔たちは、創造主の剣幕に震え上がった。 立ち10る瘴気は暗雲を飲01込み、降り注ぐ雨を有毒の酸0101雨に変えていく。 轟音とともに黒い稲1101が走り、落雷を受けた樹01010が焼き尽くされる。 そこから得体の知れぬ110010たちが生じ、這いずり00101010闇の中へ消え010101110010… ◆最終戦争(アーマゲドン)――――勃発!!!! 【クラス】 ビースト(マスター兼任) 【真名】 アンリ・マユ@左門くんはサモナー 【パラメーター】 筋力A+ 耐久A 敏捷A+ 魔力EX 幸運E 宝具A 【属性】 混沌・悪 【クラス別スキル】 獣の権能:A 対人類、とも呼ばれるスキル。英霊、神霊、なんであろうと特効性能を発揮する。 彼女は「死」という概念の創造主で、善神が創造した世界に侵入し、最初の死をもたらした。 単独顕現:EX 単独で現世に現れるスキル。このスキルは“既にどの時空にも存在する”在り方を示しているため、 時間旅行を用いたタイムパラドクス等の攻撃を無効にするばかりか、あらゆる即死系攻撃をキャンセルする。 本来英霊は呼ばれていなければ召喚されることは無く、自身の意思で無理やり自身を召喚しようものなら霊基が高速で崩壊していき、 やがて自然消滅してしまうが、この権能(スキル)を持つビーストはこの制限を無視することができる。 彼女は創世以前より世界の破壊をさだめとして存在していた究極の「ぼっち」であり、召喚されてもいないのに深淵と現世を自在に往来する。 ただし好意的な他者と交わりすぎて「ぼっキャパ(ぼっちキャパシティ)」が満杯になると、勝手に深淵に帰って引きこもり、休養する。 自力で帰ろうと思えば帰れるし、ルーラーも帰ることを推奨しているが、扱いにムカついているので帰る気は今のところない。 自己改造:A 自身の肉体に別の肉体を付属・融合させる。このスキルのランクが高くなればなるほど、正純の英雄からは遠ざかる。 電脳空間では、アバターの下半身から多数の大蛇を生やしたラスボスっぽい姿に変身したことがある。 【保有スキル】 この世全ての悪(真):EX 正真正銘、悪の根源そのものである「権能」。善神の被造物を妬み、歪んで真似た結果、あらゆる悪しきものを創造した。 死、冬、闇、夜、毒、海水、暑熱、旱魃、惰眠、煙などの概念・現象や、悪魔(ダエーワ)、狼や獅子など野生の猛獣、猫、蝙蝠、 爬虫類、両生類、昆虫、節足動物、軟体動物などの害獣・害虫は、彼女の命令に逆らえない。冬に命令すれば猛吹雪が起こり、「止めろ」と一喝すればたちまち止む。 他にも考えつく限りのありとあらゆる災いを引き起こすことが可能だが、近年はやる気が無いので新型インフルエンザを流行させている程度である。 彼女の周囲には常に病原体が漂っており、抵抗力の弱い者は近づいただけで病気に罹るし、怒れば猛烈な疫病が周囲に荒れ狂う。 オンラインゲーム世界ではコンピュータウイルスを撒き散らして世界をバグで滅ぼすところであったし、スマホを連続爆破させたりもした。 聖杯の泥ぐらいはコーヒーのように飲み干せそうというか、破滅的メシマズ属性があるので多分自力で創造できる。 ただし、天使や善人、光、火、水、生命、よき植物、牛・馬・驢馬・駱駝・犬などの家畜、鹿、猪、ビーバー、川獺、鼠、針鼠、イタチ、 鳥、魚などを従わせることはできない(殺す・穢すことは可能)。これらは彼女ではなく、敵対する善神アフラ・マズダーの被造物だからである。 ユダヤ・キリスト教系など他宗教の悪魔・魔神にも実力と年季ででかい顔ができるが、一応彼女の被造物ではないので、この権能だけで従わせることはできない。 神性:A++++++(EX) 彼女は堕天使や被造物ではなく、れっきとした神である。しかもそんじょそこらの神ではなく、二柱の世界創造神の一柱である。 「創世以前に生を受けた」と自称するので、神話どおり時の神ズルワーンから生じたのだろう。年齢ン十億歳超のアラワー(アラウンド世界)世代。 流石にランクダウンされてはいるが、いつ大破壊を引き起こすか知れたものではない。 【宝具】 『悪しき思考(アカ=マナフ)』 ランク:A 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:100 彼女の被造物の一つである大悪魔。顔の付いたベレー帽か、DQのスライムのような姿。愛称は「アカ」。 他者の頭部に取り憑き、相手の思考・選択を常に「誤らせる」能力を持つ。相手を洗脳して誤った情報を信じ込ませることも可能。 『旱魃の黒馬(アパオシャ)』 ランク:C 種別:対城宝具 レンジ:10-500 最大捕捉:1000 旱魃を司る悪魔。天を駆ける黒馬の姿をしており、日本の梅雨空をも雲ひとつない快晴に変えることができる。 もたらすのはあくまで「災害」なので、空気や大地から水分を激しく奪い、地下水を蒸発させて激しい地盤沈下を引き起こす。 これにより学校全体を地下に沈ませたこともある。能力を解除すれば旱魃はおさまる。 『長い手の睡魔(ブーシュヤンスタ)』 ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:1-10 最大捕捉:100 惰眠を司る女悪魔。相手に魔力を放って眠気を誘い、惰眠を貪らせる。それなりの精神力があれば耐えられる。 外見はネグリジェを着た金髪ロングの女性だが、肌は紫色で瞳は赤く、ギザ歯で常に口を開けた顔。愛称は「ブーやん」。 普段は現世でとある人物に取り憑いているが、宝具として呼べるのは分霊(ないし本体)であろうから、そちらに影響はないものとする。 『迷惑な流星(パリカー)』 ランク:D 種別:対人宝具 レンジ:1 最大捕捉:1 流星を司る女悪魔。超小型の隕石に乗った小さな魔女の姿をしており、召喚されるやミサイルのように射出され相手を吹き飛ばす。 机を大気圏外まで吹き飛ばす威力があり、大悪魔でも直撃すればかなりのダメージを受けるが、頑張れば止めることも可能。 【Weapon】 なし。 素手でも戦闘力は高く、軽いパンチで岩壁にクレーターを作り、本気のパンチ一発で山が吹き飛ぶ。グッと気合を入れただけで祭りの屋台が吹っ飛ぶ。 【人物背景】 週刊少年ジャンプ連載中の漫画『左門くんはサモナー』に登場する、ゾロアスター教悪魔のトップである最強最古の悪神。 世のあらゆる災いを生んだ絶対悪で、本家本元の諸悪の根源。愛称は「アンリ」。口調は古風。 好きなものはネガティブなもの、嫌いなものは声のでかいヤツ。特技は大概のものに嫉妬できること。 外見は黒髪ツインテール・褐色肌・赤い瞳・ロリ巨乳の美少女。身長154cm。袖が丸めの露出度が高い服を纏い、ツインテのシュシュは蛇。 幽界では「あいつに近寄るとインフルが伝染る」「インフルババア」と忌み嫌われ、常に独りぼっちであり、深淵の奥底でやさぐれた生活を送っていた。 性格はB(ぼっち)コンをこじらせており、かまってちゃんのチョロイン。めんどくさくて人見知りで泣き虫で沸点が低く暴走しやすい。 人間相手には尻込みすることが多い一方で、同類の悪魔相手には遠慮会釈なく、上から目線で使い倒してくる。 作品世界の設定上、神話上の悪神そのものであるが、人間の祓魔師の札であっさりはじかれるなど、弱点も山盛り存在する。 チョロくてアホで騙されやすいので、ちょっと好意を示せば舌先三寸であっさり味方につけることもできる。 【ロール】 引きこもり気味の少女。 【聖杯にかける願い】 リア充になる。ただしぼっち歴が長すぎるため、そのイメージは非常に貧困である。 【方針】 全てを滅ぼして聖杯をゲットする。売られた喧嘩は全部買う。 【把握手段】 原作単行本(既刊8巻)。アンリの登場は2巻から。 【参戦時期】 原作8巻、深淵でぼっちを満喫している頃。
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サタンゴースは脱皮して、大サタンゴースになった。大サタンゴースは都会をジャングルに変えて巨獣帝国の建設を開始した。マッドギャランは、人々をさらって来てジャングルに放り出し、巨獣たちの餌食にした。かの子、久美子、大作、浩の4人の子供たちは、自分たちだけで黄金の鳥を出現させようと努力するが失敗に終わり、危機一髪、ジャスピオンに救出された。ブリマとギョールはジャスピオンと対決しついに命尽きた。 あちこちの町が次々に、木々に飲まれ、建物が地に沈み、ジャングルに変えられてゆく。 無人のジャングルと化した街並みを、ジャスピオンが見つめる。 ジャスピオン「何もかも消えてしまった…… ビルも、学校も、団地も」 南原「ジャスピオン! 困りました。植木町も、その隣の朝日町も、誰もいません。避難命令が出たんです」 ジャスピオン「わかりました。南原さんは、エジンの里へ帰ってください。この一帯も、もうすぐ……」 南原「残念です。4人まで捜し出したのに、もう1人は……」 ジャスピオン「あとは僕に任せてください。なぁに、必ず見つけ出してみせますよ」 おれはサタンゴースの息子だ 荒れ果てた無人の街を、消防署の車がサイレンを鳴らしながら走る。 『こちらは消防署です、こちらは消防署です。この一帯は危険地区に指定されました。大至急、避難してください。ここに留まることは、とても危険です! 大至急、避難してください。大至急、避難してください!』 ジャスピオン「大サタンゴースを倒すには、光に打たれし5人の子供が必要なんだ」 その頃、マッドギャランは、 ジャスピオン打倒を目指して 父・大サタンゴースの力を借り 特訓を続けていた。 マッドギャランが、大サタンゴースの魔力を前に、必死に剣を振るう。 サタンゴース「今日はこれまで──」 マッドギャラン「ありがとうございました、父上!」 特訓を終え、マッドギャランが戦闘態から人間態となる。 サタンゴース「息子よ──」 マッドギャラン「父上!」 サタンゴース「我らはブラックホールからはじき出された負のエネルギー体から誕生した、れっきとした生命体なのだ」 マッドギャラン「私は誇りに思っています。この銀河宇宙は、炭素生命体である人類だけのものではありません」 サタンゴース「その通りだ。我らは新しい生き物、超生命体なのだ」 マッドギャラン「超生命体……!」 サタンゴース「我らとて、この美しい惑星で生きる権利がある。巨獣たちがはでる、のどかな巨獣帝国──」 マッドギャラン「父上はこの地球で、超生命体の歴史を作り上げようとしているのですね」 サタンゴース「もう一息なのだ。我らの夢が実現するのだ。わしは夢のために、命を賭けておる」 マッドギャラン「素晴しい夢です!」 サタンゴース「わしは日本中をジャングルに変えてみせる。人間共の文化を、根こそぎひっくり返してやるのだ!」 マッドギャラン「では私は、あの目障りな奴を成敗いたしましょう」 サタンゴース「ジャスピオンか! よぉし…… お前はやがてサタンゴースに脱皮する。そして大サタンゴースに、無敵の王者となるのだ!」 マッドギャラン「奴はたかが人類、私は超生命体です。ハハハハハ!」 サタンゴース「ワハハハハハ!」 そこへ、女幹部のギルマーザが現れる。 ギルマーザ「マッドギャラン様! 行きましょう、ジャスピオンを倒しに!」 マッドギャラン「では父上──」 一方で、町を探索中のジャスピオンのもとに、アンリから連絡が入る。 アンリ「こちらアンリ。ジャスピオン、応答願います」 ジャスピオン「アンリ、どうした」 アンリ「町がどんどん消えていくわ。東京の約半分と、横浜の全地区がジャングルにされてしまったわ。何とかして、ジャスピオン。このままだと、日本中が……」 ジャスピオン「そんなことはさせない。俺が必ず食い止めてみせる」 封鎖地区で男女2人が、警官たちに制止されている。 「お願いします、お願いします!」 「危険ですから、早く避難してください」 「もう一度、もう一度捜してください!」 ジャスピオン「どうしたんですか?」 女性「娘の美加の姿が見えないんです! うちに帰ったん違いないんです」 男性「避難する途中で、コロがいないって騒いでたんです」 ジャスピオン「コロ?」 男性「猫の名前です」 警官たち「捜したけど、見つかりませんでしたよ」「えぇ、家の隅まで捜しました」 ジャスピオン「僕に行かせてください」 警官「駄目だ!」 ジャスピオン「見殺しにしろと言うんですか!?」 その美加は、ジャングルと化した町を走り、自宅を目指していた。 自宅マンションに辿り着き、必死に猫を捜す。 美加「コロ! コロ! コロ!」 マンション中を捜し回った末、地下の倉庫の片隅にうずくまっている猫を見つける。 美加「コロ! こんなところにいたの? 捜したのよ。さぁ、行こ」 猫を抱いてマンションから脱出しようとする。 しかし、壁を砕いて無数のツタが飛び出し、その衝撃で温水パイプが砕け、熱い蒸気が吹き出す。 美加「きゃああぁぁ──っっ!? 助けてぇ! 誰か、助けてぇぇ!!」 やがてジャスピオンも、そのマンションにたどり着く。 ジャスピオン「美加ちゃん! 美加ちゃん! どこへ行ったんだろう……」 壁を砕いて無数のツタが飛び出すが、ジャスピオンがそれをかわし、美加を捜し続ける。 ジャスピオン「美加ちゃん! 美加ちゃん!」 やがて、地下の猫を、そして気を失っている美加を見つけ出す。 ジャスピオン「美加ちゃん!? しっかりしろ! 美加ちゃん、しっかりするんだ。ケガはなかったかい?」 美加「……コロ! どうもありがとう、助けてくれて」 ジャスピオン「心配しているよ、お父さんとお母さんが」 ふと、美加が妙な気配を感じ、顔が曇る。 ジャスピオン「どうした?」 美加「黒い影がやって来る──」 ジャスピオン「えっ!?」 2人がマンションの外へ出ると、マッドギャランが待ち受けている。 ジャスピオン「マッドギャラン!?」 マッドギャラン「勝負の時が来たようだな、ジャスピオン。地球は我ら、超生命体のものだ! 貴様に邪魔はさせん」 マッドギャランが光線で先制攻撃を加え、ジャスピオンと格闘となる。 マッドギャランが一瞬にして、漆黒の装甲姿の戦闘態へ姿を変える。 ジャスピオンも強化服メタルテックスーツを装着し、立ち向かう。 美加「きゃあっ!」 ギルマーザとコマンダー(戦闘員)たちが現れ、美加を人質に取っている。 しかし、アンリが駆けつけて銃を放ち、美加を救い出す。 ジャスピオン「アンリ、美加ちゃんはもしかして、5人目の子供かも」 アンリ「えっ!?」 ジャスピオン「さぁ、早く逃げるんだ」 アンリ「わかったわ」 アンリが美加を抱いて宙を舞い、安全な場所まで脱出する。 アンリ「大丈夫?」 美加「えぇ」 アンリ「ねぇ、美加ちゃん。ちょっと手を出してくれる?」 美加「えっ?」 言われるがままに美加が手を差し出し、アンリはその手に銀河バイブルの破片を握らせる。 破片から黄金の鳥が実体化し、宙を舞い、光と化して破片の中へと戻る。 アンリ「あなた、5人目よ! 光に打たれし、5人目の子供!」 一方のジャスピオンとマッドギャランの戦い。 ギルマーザとコマンダーたちが加勢し、ジャスピオンを取り囲む。 マッドギャラン「手を出すなぁ! これはジャスピオンと俺との勝負だ!!」 ギルマーザたちが、やむを得ず引き下がり、ジャスピオンたちの一騎打ちとなる。 ジャスピオンとマッドギャランの 雌雄を決する時が来た。 マッドギャランが専用機ジャルドブーマに乗って宙を舞い、ビームを見舞う。 ジャスピオン「アイアンウルフ!」 ジャスピオンも超惑星戦闘マシーン・アイアンウルフに乗り込み、空中戦となる。 アイアンウルフとジャルドブーマが、互いに空を飛び交い、ビームを撃ち合う。 アイアンウルフが険しく切り立った岩場を旋回して、マッドギャランを翻弄する。 ジャルドブーマは岩場を避けきれずに激突し、マッドギャランが地上に投げ出される。 ジャスピオンも地上に降り立ち、再び格闘戦となる。 ジャスピオンとマッドギャランの剣と剣とのぶつかり合い、一歩も引かない戦いが続く。 マッドギャランが手からビームを放ち、ジャスピオンもビームスキャナーガンで反撃する。 マッドギャランがジャスピオンをビームで牽制しつつ、大ジャンプから剣を振り下ろす。 危ういところでジャスピオンが剣を避け、カウンターで繰り出した剣が、マッドギャランの急所を貫く。 マッドギャラン「ぐおおっ! うおぉ…… うおぉっ!」 マッドギャランが全身から煙を吹き出し、その視界がしだいに霞んでゆく。 ガックリと膝をつきそうになるものの、剣を地面に突き立て、かろうじて持ち堪える。 マッドギャラン「俺は、俺は超生命体だ…… その超生命体が、虫ケラ同然の人間に負けるはずがない。俺は勝つぅ──っ!!」 マッドギャランは、今にも倒れそうな足取りで、なおもジャスピオンに斬りかかろうとする。 ジャスピオン「プラズマブレーザーソード!」「コズミックハーレー!!」 マッドギャラン「ぐわああぁぁ──っっ!!」 ジャスピオンの、とどめの必殺剣がマッドギャランに炸裂する。 マッドギャランが爆炎に包まれ、断末魔の悲鳴が響く。 マッドギャラン「俺は…… 俺はサタンゴースの息子だ! 大サタンゴースの息子なのだ! よく聞け。俺は父上と2人で巨獣帝国を建設する。この地球は、この地球は我らの物だぁぁ!! 偉大なるサタンゴースは俺の父上だ! 俺は、俺はサタンゴースとなり、やがて大サタンゴースとなる!! 無敵の王者にぃぃ!!」 マッドギャランが苦痛に喘ぎ、全身の装甲に次第に亀裂が入ってゆく。 体中から不気味なエネルギーが吹き出し、膨れ上がり、ついにサタンゴースそのものの姿となる。 サタンゴースと化したマッドギャランが、ジャスピオン目がけ、巨大な剣を振り下ろす。 しかし、すでに必殺剣を受けて満身創痍の身、あと一歩で力及ばず、全身から火花を吹いて地に倒れ伏す。 倒れたマッドギャランが、サタンゴースの姿から元の姿へ戻り、事切れる。 ギルマーザ「マッドギャラン様……!?」 大地を震わせ、大サタンゴースが姿を現す。 サタンゴース「息子よ──」 事切れているマッドギャランを、大サタンゴースがその手に抱く。 大サタンゴースの手の中で、マッドギャランが無数の粒子となって消滅する。 ジャスピオン「ダイレオン!」「戦闘巨人ダイレオン!」 超惑星戦闘母艦ダイレオンが飛来、さらに戦闘巨人に変形し、大サタンゴースに立ち向かう。 ジャスピオン「さぁ来い、大サタンゴース!」 いよいよ、大サタンゴースと対決するときが来た。ジャスピオンに、大サタンゴースを倒すチャンスはあるのか!? つづく ※ この続きは本家エンディングドットコムをご覧ください。
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略語多すぎ... HVM vs PV http //docs.aws.amazon.com/ja_jp/AWSEC2/latest/UserGuide/virtualization_types.html EBS http //aws.amazon.com/jp/ebs/ 入門的な資料 http //sil.hatenablog.com/entry/aws-ec2-free-webserver http //qiita.com/moiwasaki/items/5bf5cdd7e76eb212a32e
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アンリミテッド・アビス C 闇文明 (5) 呪文 相手のクリーチャーを1体破壊する。 ■ヴォルテージ7(自分のマナゾーンにタップされているカードが7枚以上あれば、このクリーチャーは次のVO能力を得る) VO-この呪文を唱えた後、墓地に置くかわりに自分の手札に戻してもよい。 作者:wha +関連カード/5 《アンリミテッド・オーラ》 《アンリミテッド・テクノロジー》 《アンリミテッド・アビス》 《アンリミテッド・フォートレス》 《アンリミテッド・パワー》 IP-02 「アイデアパック02:エピソード・アナザーワン」 カードリスト:wha 評価 名前 コメント